Webプロモーションのご担当者さまと会話をする事が多いのですが、ツールの話となると「うちにはまだ早い」とおっしゃるを担当者さまが、案外いらっしゃいます。理由を聞いてみると「うちは、社名(ブランド名)でしか獲得できないんですよ」と(ほぼ必ず)おっしゃる。
でも、この状態は何も脱却できなくて、本当に「鶏か卵か」の世界なのですが、そこを脱却するためにも、実は「ツール」が必要だったりします(私は営業ではないので、その場ではあまり強くそういうことは言いませんが・・・)。
ちょっと、ケースで考えてみましょう。
みなさまが何か甘いものをお土産にしたかったとします。最初は「甘いもの 手土産」とか漠然としたイメージで検索して、ショップのサイトやら手土産の比較サイトやらに流れ着き、その中で「ブレイン堂のいちご大福」を候補に決めたとしましょう。
しかし、もうちょっと「他にいいものが無いか?」をその人が探したくて、色々巡ったとします。で、結局「じゃあ、ブレイン堂のいちご大福を買おう」となって、今度は「ブレイン堂 いちご大福」でサイトに来訪して購入に至ります。
この当たり前のフローですが、この時に何が起こっているかというと、ユーザー心理として、最初は「甘いもの 手土産」だったものが、決定時には「ブレイン堂 いちご大福」に変化しているということです。もちろんユーザーの「意志を持って」です。
つまり、「検索が社名(ブランド名)に変わる時」は、明確にそのユーザーは「どこに行きつきたいか」を「意識している」ことになります。
そのキッカケになったのはなんでしょうか? 紛れもなく、どこかの「サイトに掲載されている情報」が高い確率で候補に上がるでしょう(それが、公式サイトであれ、口コミであれ、です)。
しかし、この事実に目を向けず、Web担当者は「社名でしかCVしないんだよ」と豪語します。でも、ちょっと待ってください。その「キッカケになったサイト(もっというとページ)」とかをもし特定できば、たとえば・・・
1:そのコンテンツを強化したり
2:そのコンテンツの来訪ユーザーに再来訪を促したり(リターゲティング)」
3:そのコンテンツへの導線を強化したり
と「広告に収まらない、様々な改善策」に着手できる事が容易に想像できないでしょうか? そして、それらは高い確率でポジティブな影響を与えることもまた、容易に想像できないでしょうか?
こういう結論を導いた担当者だけが、プロモーションの幅を広げる事ができます。
今ある「常識」の「理由」を考えてほしいと思います。絶対に「ブランドワード」は自然想起はされません。そこには(オンであれ、オフであれ)何らかの「キッカケ」があるはずなんです。
だから、今あることの「理由」を考えてほしいと思います。それこそが「プロモーションが広がるキッカケ」だと私は常日頃考えています。
