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Webプロモーションで「使える」ペルソナの作り方

マーケティングのWebプロモーションに携わっていると、事あるごとに「ターゲティング」の話が出ます。その時に、大抵のケースで「ペルソナ」についての議論がセットで行われます。ですので、多くのマーケターが業務上において「ペルソナを考えましょう」となったことがあると思います。

そして、それが「ある特定の属性の人間を具体化する事だ」というところまで理解が出来ているかと思います。しかし、その実、それを「実際のWebプロモーションに活用する」というところまで持って行こうとすると「なんだかんだワークしなかった」という経験もまた、セットで持たれている方は、案外多いのではないでしょうか。

なぜ、こんなことが起こるのでしょうか?

それは「使える」ペルソナ、と「使えない」ペルソナをごっちゃに認識しているから起こる事だなと、実務をしていて思います。そして、それは「使えないペルソナ」が世の中に蔓延しているという事でもあります。

Webプロモーターにとって「使えない」ペルソナは、よく「最近の~~像」のような形で、取り上げられることが多いものです。

サンプルクラスタA
40歳の世帯主で、年収は800万円のミドルトップ層。世帯年収は1,000万円以上。管理職比率が高く、都内のタワーマンションなどに住んでいる。子供は1~2人で未就学。基本は妻とフルタイムの共働き。効率重視のため、車は所有せず、ドキュメンタリーやサイエンス番組を好む。新聞を購読するよりかはネットでの情報収集を得意とし、スポーツジムへ通うなど健康志向も高い。会社への通勤は30分以内を目指す。

サンプルクラスタB
50歳の世帯主で、年収は800万円。世帯年収は1,000万円前後。関東の郊外に駐車場付きの一軒家(持ち家)を所有。車種はファミリー向けの乗用車。子供は中学生~高校生となっており、高校~大学受験を私立に行う傾向も高い。妻は専業主婦で、パートなどを行うことはある。日経新聞や週刊ダイヤモンドを好んで購読し、通勤時などに読む事も多い。会社までの通勤は概ね30分~2時間。

みたいなヤツですね。
「あるある」と思われた方も多いでしょう。

しかし、このペルソナ。Webプロモーションの実務で「成果を出すために」活用しようとすると非常に難しい。なぜならこの集団(クラスタ)には「心が入っていない」からです。

たとえば、このサンプルクラスタに「自宅でのインターネット(固定回線)」を売りたいと思ったとしましょう。どちらもインターネットへの関与はありそうです。

いくつか考えてみましょう

・どちらが売りやすいでしょうか?
・どちらの方がニーズが高いでしょうか?
・どちらの方が価格受容性が高いのか?

考えてみるとわかりますが、この「ペルソナ」の中にその答えはありません。答えを出すためには「クラスタAは情報収集がネットだからニーズが高いはずだ」のような仮説が走ります。しかし、クラスタAが情報収集をネットで行うならば、むしろ通信回線はモバイルになるはずです。

のように、どうしてもイメージして行ってもハマりません。
では、我々のようなマーケターは何を持って、ターゲット設定をするのでしょうか?

それが、たとえばGoogleが言うところの「マイクロ・モーメント」の様な「必要に迫られた感情」を抑える事です。つまり「知りたい、行きたい、したい、買いたい」の方からペルソナを作ります。

わかりやすく、答えから考えてみましょう。

「固定インターネット」を欲しいユーザーが大量に発生するタイミングを考えます。

そんなのあるわけない。ですか? いいえあります。

たとえば「引越しをする時」なんていかがでしょうか?

大学の新入生、地方への転勤、持ち家の購入、、、などなど「インターネットを検討する瞬間」ではありませんか?

では、ここからさらに逆引きします。「引越しをする人」は何をするでしょうか?
彼らの行動を逆引きで考えて並べてみましょう。

「引越しユーザー」に考えられそうな行動
・ゴミ分別のルールなどを調べる
・転居届を出す(役所のサイトに行く)
・引越し時に必要な事・ものを調べる
・カーテンなど代替がきかないものを買おうとする
・引越しの見積もりを取る(一括資料請求サイトを見る)
・物件を決める
・物件を調べる

たった1つ「転居」と言う行動の中に、これだけの「知りたい、行きたい、したい、買いたい」が入っています。そして、上記の行動のほとんど全てが「インターネット上で行われる」事もまた事実です。

ですから、このユーザーに対してプロモーションという「網をはる」わけです。この行程の中でなんども「ブランド名」を刷り込む事によって、彼らが実際に「インターネットの固定回線を検討する」フェーズに入った時に「あ、そうだあの会社あったな」と思ってもらうことが勝機となるはずなんですね。

そして、もう1つ。この「引越しユーザー」は前述のサンプルクラスタAにもBにも「当てはまってしまう」事もまた忘れてはいけません。

私もマス・プロモーションにおいては、ペルソナのクラスタを見極めて「大枠を決める」ことが重要だと考えますから、前者の設計が「無駄だ」とは言いません。しかし、それを成すためにかかる莫大な時間とコストを考えてみれば、Webプロモーションの設計においては、あくまでも「参考程度」に抑える方が、怪我は少ない事でしょう。

2種類のペルソナを上手く「使い分け、使いこなして」みてください。明日からでもできる事だと思います。

 

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