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その話が「勉強になった」のに「役に立たなかった」理由

みなさまこんにちは、Marketer’s Brainのデ・スーザです。

マーケティング顧問のお問い合わせで「案件化」に至る最もおおいパターンの入口は、

「ある問題(課題)が発生していて、どうにか助けてほしい」

と言うものです。クライアント企業様の目的意識が、かなりハッキリしていらっしゃる。
こういうオファーをくださる企業様は基本的に実に「勉強熱心」です。

そこに至った背景のお話を伺うと、担当の方が、セミナー、ノウハウ、事例を呼んで、コミュニティに参加をして、そこで「これはタメになった!」と日々「学び」を繰り返されている。

でも。ですね。

一方で「何故か、一向に自社の課題は解決しない」と感じている人が多いんですね。

「ためになっているはず」なのに使えない。生かせない。との事でして。

……なぜ、そんな事が起こっていると思いますか?

はい。今日、お伝えしたいのは(誤解を恐れずに書くと)「間違った方向に努力をしても無駄なので、事前に考えましょう」と言うお話です。

本題に入る前に、少し、僕の昔話をさせてください。

▼酷い腰痛に苦しんだ30代前半

実は、僕は33歳の時に酷い「腰痛」を患っていた時期がありました。

丁度、精神疾患を患って、休職をしていた時なのですが、腰痛が悪化して、ベッドから起き上がることすらできない日が週に何度かあったんです。

幸い、自宅のすぐ近くに整骨院があって、パンパンに張った腰を何度もほぐしてもらいました。でも、背中には大きな「コブ(コリの塊)」が出来ていて、ひどい猫背で、直してもらったそのタイミングは歩けるのですが、2~3日すると、また固まって腰痛が酷くなって起きれなかったんですね。

何度コリをほぐしても、どうしても治らない。

なかばあきらめの境地にいたのですが、最後に(藁にも縋る思いで)友人の勧めで「ストレッチジム」に足を運びました。

そこで、お会いした先生が、いきなり僕の体を見てこう言ったんです。

「これはお尻の筋肉が張っていますね。歩き方にクセがあるのが原因です」と。

どうやら僕は、体の軸を大きく傾けて歩くクセがあり、それによって(普通の人は固まらない)お尻の大きな筋肉が、片方だけ固まってしまう。

それを「かばう」ために腰が無理な動きをして、結果腰痛になると。こういうメカニズムだったんですね。

で、「正しい歩き方」を教わったら、わずか1週間で腰痛は完全になくなり(!)

いまは健康にしながら、クセになっている歩きかと、お尻の張りには気を付けるようにしています。

……はい。いまの経験談。

これが、今日のお題の「ヒント」です。

▼課題解決型のアプローチは、実は「何も解消していない」かもしれない

誤解を恐れずに書きますが、世の中のセミナーなどで発表されている企業の「ありがたい成功事例」やら「課題解決ソリューション」やらは、

基本的には「対処療法」的な「解決」のアプローチが多いです。

つまり、先の例で言うと「腰痛」が発生している人に対して、「ほぐす」事でこれを解決している行為を指します。

だから冷静になって、確認してみればいい。

「課題」ありきで書いてある。発表されている。
「こういう課題を解決しました!」が、世の中にはかなり多いんですね。

で、この対処療法を適用した場合、この「点」における問題は「解決」します。
だから、みなさん「ああよかった」と満足されるのですが、すぐに続かなくなる。

似たような問題が出てくるんですね。で、また「どうしよう」ってなります。そして、それを延々と繰り返して「マーケティングは難しい」とおっしゃる。

なぜ、そうなってしまうのか? 簡単です。

問題の根本。発生要因を「解消」していないからです。

実はですね。「課題解決アプローチ」を探す前に、しておいてほしいことがあって。

それが、

「なぜ、その問題が発生したのか?」の仮説を持つことなんです。

僕の過去で言う「歩き方が悪かった」という「原因を特定するアプローチ」が必要なんです。

つまり、必要なのは問題の「解決」ではなく「解消」。

ここを理解しないまま「この問題は、どう解決したら良いのだろう?」とセミナーに足を運ぶから「対処療法」が万能薬に見えてしまう。

僕の経験談で言うと「コブを一生懸命ほぐす行為」ですね。

その瞬間だけ痛みが取れて「ありがたい!」って思う訳ですが、(身も蓋もない事を書くと)結局は、得られたのは「一瞬の満足感」だけで、「解決」と言う軸では時間の無駄だった訳です。

だから、何度足を運んだところで、実質的には、なにも改善しない。

本来「改善」に必要な行為は「発生源を特定して、根っこを抑えること」な訳です。

――実際のマーケティングの例で話をしましょう。

▼この企業がすべきことは?

たとえば、ある企業は「認知広告を行うと投資対効果が合わない」という相談を私にしてきました。

彼らはこれまで代理店に言われて様々な広告を試しましたが、どう計算してもそのすべてが「採算が合わない」という事で撤退したと。

そこのマーケティング環境は、本当に高度でした。

高度な分析ツールを使って、数字で全部ち密に計算したものをシステムに吐き出して。それはそれは非常に高度な管理をされていました。

ただ、そういう背景を持っているのに、
「認知広告を行うと投資対効果が合わない」問題は解決できなかった。

いくらやっても、すぐに折り合わなくなって、撤退を余儀なくされる。

なので、「自社にとってベストな広告の組み合わせを知りたい」と、オファーを頂きました。幸いデータはそろっていたので、一通り拝見したら、それはもう本当に、カナリ手広く施策を試されていました。

でも、上手くいっていなかった。

で。そういう企業に僕がよばれて最初に「何を」したか。

……僕がやったことを抜粋すると。

1)利益率における広告宣伝費の算出方法をルール化した
2)Webサイトの導線を再設計する事で、サイトの成約率を向上させた
3)獲得単価を適正化し、顕在層の獲得コスト引き下げた

まあ、こういう事です。

実は、これらの行為は、基本的に先方の要望である、
「自社にとってベストな広告の組み合わせを知りたい」には、直接的には何もアプローチしていません。

しかし、上記の行為を行ったことにより

1)広告宣伝費の余力が出来た
2~3)顕在層の獲得にかかるコストが削減できた

と言う結果を生み出し、

「認知広告にかけられる投資対効果の「敷居」が下がった」と言う状況を生み出したんですね。

そうしたら、それだけで認知広告を行ったときも採算があっちゃった(笑)

と、すると、この企業の解決すべき課題は「自社にとってベストな広告の組み合わせを知りたい」ではなかったんですね。

ベストな広告は実は「最初から目の前に」あって。
ただシンプルに「投資効果を合わせられるように」した。

これだけで、この問題は、もう再発しません。

「自社にとってベストな広告の組み合わせを知りたい」は解決のソリューション(広告)を探す方に目が行きますが、

「認知広告を行ったときの投資対効果が合わない」の「なんで合わないんだろう?」を見つける作業は、ふり幅を大きくとることが出来ますし「ベストな広告探し」は次善策にできます。

あとは、もともと持っていたツールで「評価」していくだけです。実にシンプルです。

これが「解消のソリューション」の考え方です。

▼まずは「なぜ起こったのか?」を掘り下げよう

この話で重要なのは「どのように解決するのか?」は「次善策で良い」という事です。

まず、問題の「根っこ」を理解する。その根っこが解っていれば、「本当に対処すべき問題と、優先度」はおのずから見えていきます。

だから、あえて書きます。

事例やノウハウを見たら、まずは考えて欲しい。
あなたが真に解決すべき問題は「対処療法」的なものであってはいけません。

自社で起こっている問題の「何故?」を突き止めれば、それらは「必要ないモノ」かもしれないからです。

「解決」よりも「解消」を考える。

「対策」よりも「なぜ、発生したのか?」を考える。

そのうえで、必要な対策を世に求めればいいと思います。

事例・ノウハウを最大限に生かすためにも、覚えておいてほしい実戦的なマーケティングのアプローチです。

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