ブログ

「やらない」勇気~マーケティングの「身の丈」とはなにか?

先日、弊社案件における「新規の受付」を休止させて頂きました。

「身の丈に合わせた経営」と言う思想に行きついての事です。
ところで、この考え方は同様に「マーケティング」にも使えます。

情報過多なマーケティング業界、その最先端は「誰」のため?

私のお客様の会話では、「セミナー(事例)で~~をしたほうが良い!という話を見たのですが……どうしょうか!?」と言った感じで、熱意たっぷりに弊社に相談いただき、「いや、やめておいたほうが良いですね~」と僕にバッサリ切られる……という光景が実は結構あります。

本人としてはもちろん「これはイケてる!」と思って考えてくれていますから、私の方も「なぜ、ダメなのか」をキチンと語るようにしていますが、多くのケースで「ダメな理由」は、3つのパターンに分類されます。

それは、その企業にとって……

1)体制が整っていないから
2)フェーズが追い付いていないから
3)他にもっと重要で早急にやるべきことがあるから

のいずれかです。

この手の話で多いのが「集客効果の高いと言われている施策をやりたい(ブランディングとか、SNSとか)」が多いのすが、よく使う事例としては、

「自社の持っている網の目が粗い状態で、池に魚を入れるのですか?」

と言う切り返しです。

つまるところ、「集客」と言うのは、LPにせよ、Webにせよ、公式アカウントにせよ「どこかに集客」をするための手段であり、その「受け側」が、しっかり整備されていなければ、拾うこともままならず

「これ、何のために呼んだの?」となるだけなのです。

多くの企業はこのステップを無視して、
とにかく「派手なこと」や「流行っていること」に手を出そうとします。

で、その「やることありき」で体制を組むとシンプルに、

組織や現場が、疲弊します。

実際、その成功事例は、その時期だから、企業の体制だから、基準だから、文化だから、スピード感だから、レベルだから、モチベーションだから……など、ことごとく「違う条件」が並んでいたから、成功したわけです。

たとえば、スポーツの移籍話でも、有名プレーヤーの「移籍失敗!」とかしばしばいわれるのは、監督と馬が合わない、プレーのスタイルが違うとか、……色々あるわけです。

つまるところ、サービスでも、施策でも、人間のキャリアでも、
「優秀だから、どこでもハマるピースだろう」と安直に思うのは間違いです。

すべては「やったほうがいい」にしかならない?

ところで、これは笑い話なのですが、ある企画が持ち上がって、それを「やりますか?」と上伸した時。

基本的に、そのすべてのアイデアは、判断する人の経験が足りないほど、
「(やらないよりは)とりあえず、やったほうがいい」という中途半端な結論になります。

でも、これはある意味当たり前なんです。

「とりあえずやる」=やらないよりはマシ

「やらない」=効果が出ないリスク
「絶対やったほうが良い」=成果が伸び悩んだ時の責任リスク

結論、「やらないよりは、とりあえずでもやったほうがいい」=どっちも回避できる。

と言う事ですね。

で、シンプルに、余計な仕事で現場が疲弊する。
(しかも、本人たちも中途半端にやるべきだと思っているからタチが悪い)

なぜこうなるのか?

「やること」が達成のための手段ではなく目的になってしまったからです。
「やらない」と言う選択肢が、そもそもないんですね。

「そんな中途半端ならいっそ、やらないほうが良いです!」って誰も言えないんですよ。
「やったほうが」確実に伸びるから。「やらないこと」への責任が取れないから。

でも、冷静に考えたら、どう考えてもおかしいでしょう? そんなの。

でも、これが結構、蔓延している組織が多い。
(申し訳ないが)どうでも良い事に労力をかけ、結果、思いっきり疲弊しているんですね。

「やりきれないなら、いっそ、やらなくていい」と言い切る勇気

要は「企業によって優先してやるべきことは、全然違いますよ」と言う事です。

仕事と言うのは、突き詰めれば「誰と働くか?」でしかありません。

派手なことが好きな人もいれば、成果に拘る人もいる。功名心しか考えていない人もいれば、本気で学びたいと思っている人もいる。協調性がある人もいれば、無い人もいる。

そういう企業風土やら個人の人格・感情が織り交ざった先に、「テンプレートでは整理できない、その会社におけるベストの仕事の進め方」と言うものが、必ず浮かび上がってきます。

事業規模、予算規模、成長フェーズ、社長の性格、社風、現場の風土、企業文化……

一般的(学術的)な「マーケティング理論」だけでは割り切れない「リアル」な世界。
それを、ひとことで整理すると、組織=マーケティングの「身の丈」です。

批評家風情のアドバイスが的を射ないのも、
机上の理想論が空回りする理由も、

実は全部、ここに原因があります。

自分(持論/理想)を見ていて、相手(企業のリアル/現場)を見ていない。

現場に向かい合ったことがある人は、必ず、
「うそだろ? この基本が無いのか?」みたいに思う経験をしているんですよ。

で、「そうか。ここが分からないのか」とか「ココからスタートしないとダメだな」とか、適宜、「はじまりの線を、一本引く」ことが出来るんです。

必要なのは、その事業の「ありのまま」を、正しく見極めてあげる。
そして、「やるべき事だけを、やりきる」

これだけです。これだけで、成果は最大化します。

※余談ですが、僕の強みがあるとすると(手前味噌ですが)やっぱり、圧倒的な場数から得た、その辺りの「事業規模、社風、レベル、予算感、モチベーション…」などを含めた「組織のフェーズ」を見極める力なんだろうなあと思います。

まとめると、業績向上に必要な第一歩とは、シンプルに、

・自社のリソースとフェーズを正しく理解・把握し
・「いま、やらないこと」を正しく判断・整理し
・やるべき事だけを、きちんと「決める」ことです。

だから、あえて問います。

あなたの会社では、それが出来ていますか?

 

Digiprove sealCopyright secured by Digiprove © 2020 Ricky de Souza

最近の記事

PAGE TOP