複雑に絡まった糸は、手に負えなくなる
生兵法は大怪我のもと
2023.11

導入しただけの「しくみ」が上手くいかない理由

2023.11.01

弊社の「受注プロセス戦略®」コンサルティングをひとことで説明するとそれは、以下の4ステップに集約されます。

1)貴社内に存在する「勝てる営業」のパターンを再現する「言語化」
2)言語化したものをプロモーション施策に落とし込む「ストーリー化」
3)ストーリーを支える人的リソースの構築「しくみ化」
4)しくみを組織に根付かせ、継承して昇華させる「文化づくり」

特にプロモーション領域と言は「表に表現が出ていく」という世界のため、数々の実績を生み出す弊社メソッドの「アウトプット」は、しばしば展示会場や、LP、営業手持ち資料などで「似せてこられる」という事が増えてきました。

模倣されると言う事実は「勝っているものの税金」ですから、市場の競争原理からすれば「まあ、そうなるよね」というもの以外の感想はありません。

ただ、実際にそういうものをみて、感じて思う事は「生兵法は大怪我のもと」という事の再認識です。

今日は、そのあたりの本質について述べていこうと思います。

▼なぜ、模倣では上手くいかないのか

先日、弊社では生成AI「Marketer’s Brain®」をロンチし、これによる「言語化~ストーリー化」のシステムサポート(自動化)を実現させました。要は、お客様の商材や、必要な情報を入力する事で「それっぽい」文言の出力がされるというものです。生成AIの出力精度は、一定の期間を経て高度化を重ねることになるでしょう。

人間が出来の良いものを見て上手く「模倣」してくように、こういった生成技術も特定のパターンや思考プロセスに則って構築されています。ですから、技術の進歩はいずれ人間に近いものとなるのは時間の問題でしかありません。

実際、私も最初は、その生成AIの実力に驚愕し将来への不安を感じていたわけですが、よくよく状況を考えると、競合に模倣されている状態に似ているだけであることに気が付きました。

そして、その結果に「それだけでは到底、受注プロセス戦略®の本質である売上寄与には結びつかない」であろうことも認識出来ました。

さて、それではなぜ「模倣」はうまくいかないのでしょうか。

すでにその感想はお客様の言葉でも述べられております。具体的に、弊社のクラレ様の実例から抜粋・引用してみます。

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特に驚いたのは、

・時間の都合でオペレーションのご指導をいただけなかったチームと、
・オペレーションも含めてご指導をいただいたチームで、

両者のリード数や商談化率に「明らかな差」が生じたことです。

デ・スーザさんはよく、そのご指導の中で
「ブースの外観を模倣しただけでは、同じ成果を得ることなんて到底できないから心配しないでください」

と言う趣旨のお話をされているのですが、実際、数字をこのように目の当たりにしてしまうと、「本当にこんなに変わるのだな」と「受注プロセス戦略®」の完成度の高さに圧倒されるばかりです。

※弊社実例「「リアル展示会」を通じたオンラインとオフラインの融合へ。 記録的なリード数と商談化率を叩き出した秘訣とは」より抜粋
https://marketersbrain.co.jp/usecase/2410/
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たとえば、

・LPでは、ダウンロードする資料と、フォローのアクションが、
・展示会では声がけやオペレーション、導線設計や、その後のアクションが
・営業チラシや、手持ち資料では並走されるトークの構築方法が、

実は重要であり、その要素は後半になるほど重要度が上がります。

これは、感覚的に理解いただけるものだと思いますが、たとえば、貴社製品の告知を1,000人から2,000人に改善することと、商談したお客様の受注率を2倍にすることでは、後者の方があきらかに投資対効果も高くなるということです。

受注プロセス戦略®では、その「後者にかける重要度の比重」が一般的な「マーケティング施策」と呼ばれるたぐいのものよりも明らかに高くなっています。

なぜなら、弊社の目指す受注プロセス戦略の完成形は、

①1万人にアプローチして100人の受注を得ること……ではなく、
②100人の集客から、100人の受注を得ること

を優先するように設計されており、これが皆様が良くご理解されている各種のマーケティング施策とは一線を画した(ある意味真逆とすら言える)構築になっているからです。

しかし、個の人的リソースにかかる「負荷」という意味では「どちらの組織の方が効率的に稼働できているのか?」を考えれば、これは比較にするまでもありません。

前者は、1件の受注を得るのに100人の対応を必要とし、
後者は、1件の受注を得るために必要なのは1人への対応でしかないからです。

むろん、弊社も件数を爆発させることはありますが、それはあくまでも「本質に則って展開した結果、たまたま需要が多かった」という結果の話であり、基礎設計では「たくさんの人に見てもらう事」を良しとしません。

つまり、仕事においても「やった感」など不要であり、「結果」を見ていることです。

▼爆発的な成果をささえるものの「正体」とは

先日、弊社よりシステムをリリースしたところ、ありがたい事に、ある過去のお客様からこんなお問い合わせのメールをいただきました。一部を隠しつつ、ここに転載します。

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昨年度は大変お世話になりました。おかげさまでWeb広告の実績も右肩上がりでして、黒字ラインを維持したまま昨年度の150~180%伸展の契約数を見込めそうです。

また、デ・スーザ様から学んだノウハウを社内でマニュアル化するなど、「自走する」仕組み作りも整いつつあります。

今回ご連絡したのは、先日ローンチされたマーケティング支援システム「Marketer’s Brain」の件~~(以下略)
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自走できる「しくみ化」が弊社の成果ですから、私の手を離れても業績が伸びることは「あたりまえ」の状態です。

ただ、重要なのはその「エッセンス」の部分で、要するに「表面上の体裁をどうにかしている」訳ではなく、「しくみ化」が成されたことにより、この結果に至っているという事実です。

言語化は、今後おそらく、拙著を深く理解したり、弊社のコンサルティングを受けるのはもちろんのこと、生成AIの技術や模倣でも、一定のラインまでであれば、あるいは到達できる事もあるでしょう。

しかし、真に重要なのは、そちらではなく、そもそもの全体のプロセスの初動の展開=「しくみ化戦略」です。

「初動の展開」を定め損ねると言う事は、「大阪に行くと言っている人が、東北新幹線に乗り込む」くらい大きな間違いとなり(戦略の誤り)

大阪に行くと言っている人が、飛行機や新幹線ではなく、自転車で向かおうとしている(戦術の誤り)よりも致命的なものとなります。

たとえば、「THE MODEL」という書籍はベストセラーになって久しいですが、あの書籍を読んだ人が犯す最も大きな間違いは「しくみの殻(設備)」だけを入れて「血を通わせていない」ことです。

または、別の言い方で言うと「電源タップだけを這わせて、電気の契約をしていない」でも構いません。

それで、「家電が思うように動かない」と言われても、「それはそうでしょう」としか言えませんし、そういう人が行う対策(対処療法)は、たいていの場合、

「これは努力が足りないからだ。もっと、配線を充実させねば」という方向に行きがちなので、

気が付けば「電気を流すのすらためらわれる、見事なタコ足配線」が出来上がるのです。
(だから、全部やりなおすしかない……ということになるのですが)。

だから、ものごとはシンプルに。「血を通わせること」で、人体も、しくみも、はじめてうまく回り始めます。

▼まとめ~「勝つために必要なこと」とは

「基本」を抑えれば、最小のリソースでも、成果は最大化出来ます。

たとえば、弊社は「ひとり企業」です。

創業時、潤沢な資金はなく、借り入れもしてません。資本は自己資金100万円のみでスタート。圧倒的な経歴も、手厚いコネもありませんでした。

しかし、そんな弊社の現在地はどうでしょうか。

創業4年ですが、おかげさまで、圧倒的な実績を持っている……と言っても業界でも決して誇張とは言えない事でしょう。その証明たる実例やメディア掲載も豊富で、広くビジネス領域にも展開されています。

もう一度書きますが、弊社は「ひとり企業」で、社員もいないのに……です。

運が良かったことは否定しません。しかし、運だけでもありません。

これを成しえるのが、ひとえに「しくみ」なのです。

真に「マーケティングの本質」を理解していれば、これくらいの事は「誰でもできる」ようになることでしょう。弊社にある、お客様の声・実績がそれを証明しています。

それを成しえるためのアクションを、くれぐれも間違えないようにしてください。

最後は、いつものようにお伺いします。

貴社では「ただしい、やるべきこと」が出来ていますか?