やらない理由などいくらでも探せる
重要なのは、苦労をする覚悟があるか
2024.02

「リソースが出来てから」は永遠に来ない

2024.02.01

生成AIの導入などで、事前面談などのタイミングでも、クライアント企業様に「ある程度方向性」を明示できるようになった弊社では、商談のスピードと効率が圧倒的に向上したことを実感します。

実際、それで商談が15分で終わって「やりましょう!」となったこともありますし、とにかく「判断をするための情報」が的確に先方の企業様に届くようになったのは良い事です。

マーケティングのプロフェッショナルとして「必要な情報を伝えきれなかったから失注した」というのはあまりにも情けなく、少なくとも「話すべきことはすべて話して、理解もしてもらえた。あとは是々非々で決めてくれれば良い」と言う状況が創れれば、私のできることは「必要十分」ですから、これ以上やることはありません。

そういう「解り易い構図」が作れるようになったのは喜ばしく思いますが、一方で「なるほどなあ」と思う場面も出てきているため、今日はそのあたりの話をしようと思います。

納得はした。でも……と言う企業の共通の特徴

まあ、商談ですから受注する事もあれば失注することもあるわけです。どのケースにおいても、少なくとも弊社は「人事を尽くした」状態ですから、これ以上のアクションは存在しないというのが商談完了時のステータスです。

ですから、判断の内容について(それはお客様の意志ですから)私の方から言う事はないのですが、結構こういう商談をすると、お客様の本性が炙り出されて来て「すごいなあ」と思います。

そこそこあるのが「もの凄く納得したのですが、弊社はそのフェーズにないとも思いました」と言うようなお断りの文句です。

正直、私に言わせれば「いやいや、事例にもあるけど兼務だけから部署を成立させた事例もあるし、リソースがそろっていた事なんかないよ」と(正直)思いますし、私自身も会社員のころは「破天荒」極まりなく、関係各所とぶつかりながらも、マーケティングの有用性を浸透させ、「これは必要なんだ!」と言う御旗の元に、未来を切り開いていったのですが、

要はそれが「大変」なのです。

ですから、「フェーズに至っていない」と言うのは、プロたるこちらからすると「私には企業改革をする覚悟がありません」と宣言されているのと同義で、正直、そういうお客様と仕事をしても「良い仕事になる訳がない」ので「わかりました!」と快諾するのですが、個人的には見ていて「もの凄いチャンスなのにもったいないなあ」とは思います。

いやいや、それはお前の主観で、本当にそうかもしれないだろう。と思う人もいるかもしれません。

しかし、この方は「商談」の席についている訳でして、たとえばこれが初見の方にお伝えしているならまだ分かりますが「やってみようかな」と思うから座席に座った人が、いざ「できそうだけど、大変?」と思ったときに、「大変かもな」の感情を「でも俺がやるしかないんだ」と振り返られなければ、「こいつ、本気じゃないな」と思われても仕方ないのではないでしょうか。

「出来るんだから、大変でも、やれば良い」と、考えるのがビジネスを真っ先に考える人間の常識的な判断だと思います。

そもそも、考えてみてほしいのですが、人員も、金銭も、タイミングも、すべて順次万端なフェーズなんて企業にはほとんど存在しません。仮に、万が一そういうフェーズが来たとして、そういう時はたいてい「同業の他社も景気が良い」訳でして、余計厳しい競争に巻き込まれるだけです。

ある種、ビジネスのブレークスルーと言うのは「他人が右を見ているときに左を向けるか」という類の「覚悟」が必要な訳でして、その覚悟がないまま取り組むのであれば、いっそ取り組まない方がみな、幸せになることでしょう。

かなり厳しい事を書きましたが、上手くいく企業には共通点が存在し、それが「リソースがないかもしれないけれど、「覚悟」は、間違いなくそこに「ある」こと」なのです。

私のコンサルティングは「時間単価」で考えれば、大きいものです。ですから、商談だとしても、その時間と価格の概念はいつも持っています。で、ある以上、相手にも「相応の覚悟を求める」のは、私の中の信念であり道理が通っているとも思います。

本当にどうにかしたい。一生懸命取り組む中で、成功を勝ち取りたい。

私はそういう「本気の方との出会い」を楽しみにしています。
貴社には、「本気」が御座いますか?