目の前の派手な数字を増やすことに溺れたら、
本質を見失っていることの証左と考えよ
2024.08

派手さを追わず、本質を見据えた経営を目指せ

2024.08.01

最近、大きな場所で100名弱の経営層を前に講演をする機会がありました。多くの企業が人材の確保と育成に悩む中、弊社のマーケティングで達成できる世界線として、

「100件の引き合いを作って、10件商談する世界」ではなく、
「10件の引き合いを作って、すべてを確実に受注できる構造」

という話が非常に響いたようでした。今月はこの話にフォーカスしてみようと思います。

▼弊社の人時生産性は、45,000円以上

株式会社Marketer’s Brainは、完全子会社のMarketer’s Actionという企業を抱え、2023年のデータでは年商の総額は7,000万円前後となっています。これは帝国データバンクなどで公式に確認いただける数字です(ただし、子会社の最新の数字は2024年10月以降に更新予定)。

私は自分のみで企業を運営しており、土日も働く一方、きちんと休むため、月の稼働時間はおおよそ5~6時間×20営業日程度となっています。これを人時生産性の計算式に当てはめると、

1年間の労働日数:250日(1週間あたり5日勤務、年間50週間働くと仮定)
1日の労働時間:6時間
この場合、年間の総労働時間は:250日 × 6時間 = 1,500時間

次に、年商7,000万円を円で表すと:7,000万円 = 70,000,000円

この売上を先ほどの総労働時間で割ります:
人時生産性 = 70,000,000円 ÷ 1,500時間 = 46,667円/時間

この計算によると、人時生産性は46,667円となり、タイトルにある通り、45,000円を超えていることになります。

通常、人時生産性は数千円程度の企業が多いかと思いますが、これは営業効率の改善などがダイレクトに作用することで大幅に向上させることができます。つまり、「10件の引き合いを作って、すべてを確実に受注できる(するための)構造」ということです。

弊社はマーケティングを徹底的に行っており、リソース効率を最大化できているからこそ、創業から6年目の現在に至っても、案件獲得に躍起になって広告を打ったり、自社サービスを売り込むような登壇を(お金を払って登壇させて頂くタイプの)マーケティングカンファレンスで連発することすら行っていません。

それでも生産性を出せる……というのが弊社のスタイルだからです。

▼派手な見栄えは要らない。なら、派手な行動もいらない。

私は名前こそ派手ですが、経歴も派手ではなく、有名企業出身でもなく、メディアを賑わす天才マーケターのように言われたこともありません。まあ、そんな必要すらありませんし、ただ実直に結果を出すことにかけては、恐らくそういう天才の方々と比較しても遜色ないレベルのものが出せていると思います。

その証明・実績は、弊社の実例に列挙されている通りです。

私は「過去にどんな素晴らしい経歴を歩んできたのか」ではなく、「今、どんな価値を貴社にもたらすことができるのか」で常に会話をするように心がけています。

多くの方が、SNS活動などのテクニックを通じて、自分を本当の自分よりも「大きく、素晴らしく見せる」時代になってしまいましたが、だからこそ「本質回帰」こそが重要であり、これは弊社の社是である「質実剛健」の中にも表れています(ちなみに、この「質実剛健」とは、私の高校の母校の言葉でもあります)。

皆さんが目指すべき世界は、華々しいものであるべきなのでしょうか。

マーケティングを行う……と言うと多くの方が「華やかな何か」を想像し、「専門的な知識を有し、戦略を指揮する司令塔として、キャリアのスターダムへの道を歩む」といったような幻想を抱きます。

しかし、実際に私のコンサルティングで成果を出している人々というのは「愛社精神に溢れ、真面目に働き、マーケティングを技術として体得した人たち」です。

押さえておいてほしいのは、優秀なマーケターは、貴社の中にその種が眠っているという事実です。

つまり、スーパースターを外部から招へいする必要など、そもそも無いのです。

▼貴社の現有人材が、マーケティングを使いこなす未来を想像してほしい

この形を、たくさんの企業で成し遂げているからこそ、あえて書きます。マーケティングは実務を通じた実践でのみ体得ができるものです。そして、それは難しいものではなく、誰もができることでもあります。

成長を待つとなると、大きな時間が掛かるのではないか…と不安になる方もいらっしゃることでしょう。

しかし、私は一方で、多額の予算を場当たり的に投資し、結局数年を丸々無駄にした企業をいやというほど知っています。回り道に見える確実な行動は、必ずしも回り道ではなく、むしろ最短ルートであることすら多いのです。

1年で想像すらしなかった領域にたどり着く多くの企業が持つ共通の要素は「信じて、愚直に貫く」という「行動」です。

どうか、「楽をしよう」というのではなく「覚悟を決めよう」と、経営者だからこそ、判断軸を持ってほしいと思います。

なぜなら、これは「うちの製品は凄く良いものだ!」と貴社の社員が自信を持って日々の業務に邁進できるようになる、そんな文化を創るための投資なのですから。

最後にお伺いしましょう。

貴社の社員は「自社の製品の価格を妥当だと信じられる自信と根拠」を持っていますか?