成功した瞬間だけに憧れてはいけない
長期的な展望が据えられていれば、
今日「なすべきこと」は大きく変化する
2024.12

深謀遠慮―「良い戦略」とは、何をもたらすのか

2024.12.01

10月下旬、経営者向け書籍として3冊目(通算4冊目)となる『逆論のBtoBマーケティング』を出版しました。この新刊を機に、多くのお問い合わせやご紹介をいただき、ビジネスがさらに広がりつつあることに感謝しています。

出版前、ある分野の先輩コンサルタントから、「同じ方向性で3冊の書籍を出せると、人生が変わる」とアドバイスを受けました。そのときは正直ピンときていませんでしたが、発売から1カ月が経過し、その意味を実感しています。

本書では、「何も持たないところから戦略のみでブランドを築いた」という、私の会社・株式会社Marketer’s Brainのストーリーを詳細に記しました。この内容は私の信念である「行動こそが言動よりも雄弁である」という姿勢に基づいたもので、単なる理論書ではなく、事実に基づく実用書となっています。

今回は、私自身の経験から、「戦略的なフェーズ」についてお話ししたいと思います。

 

 

▼3冊目の書籍がもたらしたもの

書籍はそのタイトルやテーマによって、著者のブランディングを左右します。それは個人が「どんな人間か」「何を専門とするプロフェッショナルか」を明確に伝える重要なツールです。

たとえば、今日「最高の人気者になるMixiの使い方」という書籍を出版しても、著者に対して「時代遅れ」という印象を抱かれるでしょう。また、一貫性のないテーマで書籍を乱発する人は、著者としての成功があったとしても、プロフェッショナルとしての信頼性に疑問を持たれることがあります。

私がこれまでの3冊で構築してきたのは、一貫性を持った「三位一体」の構造です。

    • 1冊目: デジタルを活用したマーケティング組織論
    • 2冊目: Webサイトを活用した入門的な戦術面
    • 3冊目: 戦略的アプローチでそれらを統合する視点

 

この構造が、「ただの戦術的なマーケター」という印象から「戦略コンサルタント」としてのブランドを確立させました。事実、この3冊目がきっかけで過去の書籍が再び注目されるようになったのです。

 

▼「いま」成すべきことを選ぶ重要性

このように話すと、「3冊目を最初に出せばよかったのでは?」という声があるかもしれません。しかし、それでは成果を最大化することは難しかったでしょう。2冊目の実用的な戦術があったからこそ、3冊目の「戦略」を納得感のある形で語ることができたのです。

書籍出版だけでなく、マーケティング戦略全般においても「フェーズ」を見極めることが重要です。無理なくできることから始め、それを最大化しながら次のステージへ進む。この積み重ねこそが、継続的な成長と成功を生む鍵となります。

 

▼成果を生むために必要な「深謀遠慮」

私がこれまで成功をおさめてきた事例には、70代が墓石を売る戦略、障碍者による胡蝶蘭ビジネスの成立、展示会で商談を10倍に増やした方法など、ユニークなものが多数あります。これらはすべて、「いまできる最良の方法」を厳選し、それを仕組み化した結果です。

必要なのは、長期的なビジョンと、短期的な戦略を組み合わせた柔軟な計画です。これさえあれば、多くの問題を未然に防ぎ、リソースを効率よく活用することで、本質的かつ持続可能な成功を収めることができます。

だから、いつものように最後にお伺いします。

貴社には、5年先を見据えた成長戦略の絵がありますか?

もし「どこから手をつけるべきかわからない」というお悩みがあれば、弊社が「戦略に基づいたシンプルな解決策」をご提案できるかもしれません。

私は「これまでも、そうしてきたように」、これからも、さらなる新しい挑戦を続け、より多くの企業とともに未来を切り拓いていきたいと考えています。