真の目的があるとき、
「いいね」も「フォロワー」も、
プラス効果はあってもマイナスは起こさない
2025.05

メディアを「使いこなす視点」とは

2025.05.01

Newspicksでのコメント投稿がはじまり、2ヵ月余りが過ぎました。現在のフォロワー数は598名。0フォローを維持してこの水準が続いていることは、どのAIを持ち込んで分析させても「驚異的」というパフォーマンを示してくれます。

その甲斐もあって、先月は状況が大きく動きました。

具体的には「Newspicksの活動を見た人」と関係が構築(再構築)され、そこからリアルの接点が生まれたり、既存のクライアントにおける信頼形成の上積み、そして、見込みだったお客様からの圧倒的成約率と、その工数の削減…などでしょうか。

私は「ひとり企業」ですから、すべてのクライアントに、サービス導入前に「説明する立場=営業」でもありました。だから「現場」が見えている訳ですが、そこに流れる「信頼の土台」がこれまでとは全くの「別フェーズ」なのです。

言ってしまえば軽く「ハロー効果が発生している」と言っても差しさわりないでしょう。

不思議なものです。「実績を出し、書籍や実例を多く並べる」よりも、「メディア露出」の方がはるかに高いファーストインプレッションの効果をもたらすのですから。

結果、弊社は今期「これまでに経験したことのない速度と精度」で、案件数を拡充させています。

▼メディアとの付き合い方

肌を持って、その「凄さ」を実感した1カ月でしたが、それでもなお間違えてはいけないのは、その「成果の享受」は、実は「培ってきた実績があってこそ」という逆説が成り立ってしまう事にあります。

マーケティングと言うのは言うなれば「信頼醸成」のコミュニケーションである一方、最終的には「そのサービスを実際に享受してもらう」ポイントまでは絶対に勧めません。

それは、以下の実例からも明らかで、我々は、

1.食べたことのない料理を注文する(美味しそうだから)
2.行ったことのない場所に旅行する(楽しそうだから)
3.受けたことのないコンサルを依頼する(解決しそうだから)

という風に、その意思決定の段階では「何も満たされない」という関係性のうえに成り立っています。

メディアの破壊力が強いのは、その「期待イメージ」に作用するからで、「そもそも露出されていることが偉大なのである」という効果を中心に、この「信頼形成」にゲタを履かせてくれるんですね。

しかし、その先にある「じゃあ、本当に成果が出せるのか?」となるとき、そこを担保するのが、どう考えても「実績・実例しかありえない」訳です。

多くの企業が「間違える」のがここで、後ろの体制がシッカリしていないのに「注目を集める」という逆説的な関係を構築するから、「期待外れでガッカリ」というブランド棄損を起こします。その数が一定数を越えれば、あるいは「そもそもの期待値が高すぎれば(ここ重要)」、ブランドの既存の幅は「大きく」なります。

たまに、「ブランドのイメージを改善したい」という要望を頂くことがあるのですが、それをするならば「一朝一夕」という訳にはいきません。

既に生じた「イメージ」をひっくり返すには、シンプルに見積もっても「2~3倍の工数は覚悟しなければならない」事は意識されるべきでしょう。

メディアという「劇薬」は、その「増幅装置」にしか、なってない……と言う事です。

▼メディア「効果」を使いこなすために

つまるところ、メディアとは「掲載されることに意味がある」のではなく、「掲載のされ方に意味がある」訳です。

また、今回のNewspicksのコメントのような(SNS的)活動も「インフルエンサーになる、フォロワーが増える、良い反響を取ることに主たる目的がある」訳はなく、

そこで「同一の文脈で本業に寄与する動きが出来ているのか?」だけを問うべきです。

ただし、それは「あなたが人気者になりたい」のではなく「主たる事業に寄与させるべきである」という大前提において…です。

逆に言えば、これさえできていれば多少個別の投稿の反響が悪くても「だから何なのだ」と切り捨てることもできますし、むしろ一貫性を担保し続けるほうが圧倒的に有意義です。

つまり、今回のメディア露出における私の成功とは「フォロワーが増えたこと」ではなく、「本業に寄与し、売上を生じさせた」ことに尽きます。むろん、フォロワーが増え、コメントがいいねされ、社会的影響力が「正しい意味」で担保されることは実に重要であり「モチベーションの増進に繋がる」ことは間違いありません。

ただ、間違えないでほしいのは、逆の視点であり、

それは、「モチベーションの増進効果」は、あっても「モチベーションの減衰効果」には成りようがない…という構図です。

それは「そもそも目的が違うから」に他なりません。

▼それは、視座から生まれる。

このように紐解くと「メディア」との関係性は、「高次の視座」が根底にある事が分かると思います。どのような立場で、何を成したいのか?

それが見えているとき、はじめてメディアの成果は「本当の意味」で最大化するのではないでしょうか。

最後はいつものように問いましょう――。

貴社には「メディア効果を活用する」視座が、ございますか?