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生活・ライフスタイル新規事業BtoCBtoB

綾羽株式会社様

BtoBとBtoC。ひとつのメソッドを両面展開し、新規事業までに広げる応用力を発揮
インタビュー
綾羽株式会社様
ご契約内容
マーケティング顧問 契約

綾羽株式会社(あやは、AYAHA CORPORATION)は、京都府京都市下京区に本社を置き、主に滋賀県周辺のホームセンター、ショッピングセンター、ホテル・温浴施設、自動車教習所などの生活に身近な領域から、製造や物流に至るまで、計11もの多様な事業を関西圏で営んでいる事業者様です。

この事業者様における多面的な領域でMarketer's Brainのメソッドがお役に立っています。

▼ご利用前は、どのようなことに悩んでいましたか?

弊社は滋賀県を中心とした関西圏において「企業生活を通じて、社会とともに歩む。」という理念のもと地域社会の充実した生活につながる事業を多面的に展開させて頂いております。

これまで、各々の領域でその理念を体現すべく、地域社会のニーズに合わせて事業の業容を拡大してまいりましたが、国内市場の停滞にあわせて当社でも既存事業の守りへの傾斜や縮小均衡というフェーズに陥り、これまで通りのビジネスモデルを続けていくことへの限界と、打開に向けて「全社的に新たなマーケティング戦略を立案すること」の必要性を強く感じるようになりました。

 しかし、同時に以下の課題に直面することにもなりました

 1.既存の枠組みに捕らわれた考え方が根付くグループ内の様々な業種業態に対して、変化を促す成功体験が存在しなかった
2.それにより、費用対効果の説明力などに課題があった
3.現場にマーケティング部隊へ関わり方のイメージを具体化しにくかった

 理想の絵は描けている一方で、実行フェーズの進め方がどうにもわからない……そう悩んでいるときにMarketer’s Brainのデ・スーザ様を紹介いただきまして、弊社の事業推進のためにお力をお借りすることにいたしました。

 

▼結果、どんなことが起こりましたか?

客観的な目が入る……と言う事の価値は、感覚では理解していたつもりだったのですが、実際に支援に入って頂くと「こんなにも違うのか」と驚く事ばかりでした。 

弊社では組織上、高度なマーケティングが司令部隊としてマーケティングやプロモーションの機能すべてを統括している訳では御座いません。 

ですので、あくまでも現場の人間(担当者)にマーケティングの考え方を根付かせることで、成果を生み出す……という目的があったのですが、デ・スーザさんのご指導は、まさに「平易な言葉を使いつつも、誰もが出来るようになる」と言う世界でしたので、さまざまな事業で少しずつではあるものの、着実に成果を生み出すに至ることができました。

それは、ショッピングセンターの集客施策やイベントの企画や告知、SNSの活用などのBtoCの領域から、引き合いを生み出して商談にするためのBtoB事業にも及び、最終的には新規事業への応用までをも実現することができました。 

ひとつ具体的な事業活用を紹介させて頂くと、それは「sigasiga orchid house(シガシガオーキッドハウス)」のプロジェクトです。

弊社では、多様な人材が自らの能力を最大限発揮できる事業・組織づくりを目指しており、障がい者の雇用を積極的に行っております。それをさらに発展させた形として、障がいを持つスタッフが中心となって持続可能な事業を行っていくというコンセプトのもと2022年に立ち上げたのが、胡蝶蘭の栽培・販売を行うsigasiga事業です。

しかし、事業を進めていく上で、コンセプトは明確でしたが、この胡蝶蘭を「どのようにマーケティングを活用して、商い(ビジネス)として成立・最大化させるのか……」と言う課題があり、新しい切り口を模索している時期に、弊社の中でデ・スーザさんとのマーケティングプロジェクトが始まり、支援をいただくこととなりました。

以下が具体的なデ・スーザさんとの価値創造の過程です。

通常、胡蝶蘭は「お祝い事」に贈答されることが多いお花です。

そういった用途で使われる商材に対して「障がい者が育てました」と言う事実があったとして、それをそのまま訴求することは「弊社の胡蝶蘭を選んでもらう理由・価値になるのか?」と言うと、現実問題として、お客様からすれば必ずしも「そう」とは言えないことでしょう。

具体的に、他社の訴求を例に挙げると「〇〇御用達」や「品評会で金賞受賞」など、「第三者からの評価や権威性が明らか」な価値訴求をしている胡蝶蘭が多い。実際問題として、そういう選ばれ方をする商材だという厳然たる事実が存在します。

しかし、我々がこれを「ビジネス」として成立させるためには、正しく「売れる在り方」を創造しなければなりません。

そこで、私たちは、受注プロセス戦略®を応用し、デ・スーザさんの指導のもと

「胡蝶蘭を選ぶ、届けられるタイミングの心理」ではなく、
「胡蝶蘭を贈る側の企業背景」に着目しました。

つまり、「受け手」ではなく「贈り手」の方に対する訴求を「(貴社が)いつものお花を贈る社会交流が、実はCSRに繋がります」という価値(メッセージ)に言語化し、その価値を実現するための商品・ビジネスモデル(ハピネスサポーターと言う、支援ビジネスモデル)も、一緒に組成いたしました。

少し、サービスの説明をさせていただくと、このビジネスは、たとえば年間10万円なら10万円という金額を、あらかじめ事業主さまより「ハピネスサポーター」という形でデポジットしてもらう事で、障がい者の雇用を守りつつ、移転・祝い事・社員表彰など企業様が「胡蝶蘭」を必要とされたタイミングで、適宜、胡蝶蘭のオーダーを依頼頂き、私たちから贈らせていただくというビジネスモデルです。

胡蝶蘭は、一般的に「その祝い事などが発生したタイミングで、近隣の花屋などに都度依頼されることが多い」商材です。企業からすれば「定期的に発生するわけではないが、必要になれば必ず発生する業務」と言えます。

そのタイミングで、「いつものsigasigaに頼むだけで、手間なく配送までが終わる。品質も良く、うっかり忘れも発生しなくなる」というのは、依頼主側の負荷・業務軽減という価値が創造されています。

加えて、ハピネスサポーターの事業者様は、我々が「その企業様がCSR活動を実施している」という認定を出すことにより、それを公示頂けるようにもしています。また、我々のWebサイトでも掲載をさせて頂いております。

つまり、依頼主様は、ハピネスサポーターにご加盟頂くだけで「何かのタイミングで必ず贈る胡蝶蘭への業務効率化を実現しつつ、その企業の社会貢献活動を、社内外に推進・啓蒙をすることに成功している」という一石二鳥が実現できます。

なお、余談となりますが、年間10万円のデポジットを期限内に活用しきれなかった場合も、送付先の無い胡蝶蘭は廃棄されるのではなく、地元滋賀県の小学校の卒業式などに寄贈を予定しております。つまり、事業主の投資したお金は、必ず「誰かを笑顔にするため」に使われていきます。

こういったビジネスモデルを形成した結果、現在、多くの企業のオーナー・社長様に共感、採用頂いており、これにより、弊社は、皆様とともに障がい者の自立支援につながる事業化の実現と、社会貢献を同時に果たすことが出来るようになりました。

 

▼sigasiga orchid houseの様子

▼実際に展開されているマーケティング

今後の貴社の展望を教えてください。

先ほど、sigasigaの件にあったのは「着想の転換」ですが、受注プロセス戦略®を通じて、この事例のような結論に至れる「気づき、考え方の転換」が出来るようになったこと。その成長に、私たち自身が大きな実感を覚えています。 

「だれもが、納得する。しかも、明日から使える」と言うフレーズをデ・スーザさんは良く仰いますが、弊社も各種の成功体験を通じ、徐々に社内に「共有できる成功体験」や、「マーケティング部隊のかかわり方」が浸透するようになってきました。

今後、グループ全体で受注プロセス戦略®を活用することで、さらなる事業の拡大や、成長に繋げて行ければと考えております。

―――お話、ありがとうございました。

 

・Marketer’s Brainよりプロジェクト秘話

綾羽様において、受注プロセス戦略®は、非常に多岐に採用されております。

 

本文にもあったようなショッピングセンターにおけるBtoCの集客や、イベントの企画もそうですし、BtoBの引き合いに使われることもあります。

 

面白いのはそれらのセッションは、同じ時間の中で、多くのメンバーでワイワイと参加しながら同時並行的に学びを進めているという点です。

 

これは何を意味するのかと言うと「受注プロセス戦略®」は、BtoBであろうが、BtoCであろうが、基本的には同じロジックを活用しており、その「アウトプット(手段)」だけが、アレンジの中で変化していくと言う事を意味しています。

 

つまり、1つのメソッドを覚えるだけで(それを応用的に活用できれば)事業を選ばず、時には、新規事業の創出のような「応用」も出来るようになる……と言う事です。

 

綾羽様における支援は、たった1つのプロダクトから始まりましたが、さまざまな事業部での成果を通じて、多くの組織に波及。

 

最終的には「障がい者の自立支援につながる事業化の実現」という社会貢献事業に発展するまでになりました。

 

ワンメソッドで、たくさんの事を解決できるから、浸透しやすく。皆に根付く。そして、そういう文化が作れれば同社では人事異動などは「マーケティングを浸透させるチャンス」になりこそすれ、文化の断絶を生み出すということは無くなることでしょう。

 

同社との仕事を通じて、様々な案件に携わらせて頂いておりますこと、感謝いたします(デ・スーザ)