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経営層向け専門コラム 今月の提言

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2024.10

AIと予測するマーケティングの未来と、私の危機感

「リッキー先生、弊社のような古い体質の企業でもデジタル化は出来るのでしょうか?」「弊社内ではデジタル化が軽視されていて前例も無いのですが、できますでしょうか?」「弊社は、No.1と言えるような要素がないのですがデジタル化しても大丈夫でしょうか?」ご相談を頂いた際にかなり頂く「3大不安の言葉」です。これの質問に対しては、私は毎回「はい。もちろん大丈夫ですよ。というか、だからこそ、いま、このタイミングで他社に先んじてやらないとまずいんですよ」とお答えしています。私も経営者の端くれなので少しだけ理解できますが、企業と言うのはどうしても先のような「リスク・不安」を先に捉えるため、「この状況をどうにかやり過ごして、元に戻ったら……」と言うようなことを考えがちです。予算を縮小して、被害を最低限に抑えて……と。特に、世が不景気ならなおさらです。ところが、世の中には、一方で、このタイミングを「好機」とばかりに、市場が加速する前に一気にアクセルを踏み込んでくる(リスクテイクされる)企業もいらっしゃいます。まあ、どちらもその企業の経営者の方の尊重されるべき判断だと思います。ただし、我々は、企業経営において、つねに「競争」に晒されている訳ですから、とくに競合における、この動きはどうあっても見過ごすことはできません。仮にその動きを見過ごしたとして、ようやく景気が戻ったころに「よし、いまからデジタル化をしよう!」と踏み込んだとして、その状況から先発の競合に追いつけるのか?……というと、やはりこれはもう「かなり厳しく」て、当然まわりも同じタイミングでアクセルを踏み始めますし、更にその先に居る業界の一歩も二歩も先に行かれた相手に勝つと言うのは、これまでよりも大きなリソースを割かねばなりませんし、当然、勝率も下がっていく事になるでしょう。それは、正直に申し上げますと、私に依頼をされても同じことを言うはずです。たとえば、将来、弊社の実績を見たご依頼主さまが「あの会社の実績みたいにしてください!」と言われても、正直、いまよりも相当、みなさまが大変だと思います。なにせ状況が全然違う訳ですから(しくみを作ることは今と同様に出来るでしょうが、市場で「勝つ」となった時の競合の強さが全く異なる…と言う意味です)。つまり、「静観を選択した」ことによるリスクは確実に将来に存在している訳です。そもそも、ビジネスにおける「デジタル化」と言うのは国家施策でもキーワードが出てきて久しいですが、時代として「当然起こっていく流れ」であり、誰もが、いつかは、やらなければならない事のはずです。卑近な会話では「〇〇さんのおじいちゃん、もう70歳なのに、孫とLINEしているらしいよ」とか、ありますが、要は「70歳だからスマホが持てない」と言うのはおかしくて、出来る人はやっているし、その人も、もともとは出来ていなかったと言う意味では同じです。ようは「やると決めたのか、やらないことを選んだのか」と言うことです。

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